2015/06/11

PMを売却


冴えない業績が続いていることに加え、タバコ産業を取り巻く環境が厳しさを増しているように思え、安心してホールド(放置)できなくなったため売却しました。

例えば今月初めには、カナダの高裁において、タバコの健康被害に関する集団訴訟の結果、BTI・PM・JTの3グループに150億カナダドルの損害賠償金支払い命令が出されました。引き続き係争中のようで最終的な賠償の程度はわかりませんが、とんでもない金額です。

損害賠償以外にも、世界各地でタバコのパッケージに関する規制やメントールタバコに対する規制が強化される動きにあり、タバコに対する風当たりが従来以上に強まっているのではないかと思います。

配当利回りが4~5%と高いことや、昨今のドル高も影響してはいますが、EPSやFCF per shareの伸びもいまいちです。


現在の保有株と年間予想配当金はこちらです。
PM売却により、年間予想配当金は税引き後ベースで160ドルほど減少しました。

#Est. Div. / shareEst. Div.Fore. TaxDome. TaxNet Est. Div.NotePayable
1349120$4.13$495.600%20.315%$394.923, 9,
ABX300$0.20$60.0015%20.315%$40.643, 6, 9, 12
AIG100$0.50$50.0010%20.315%$35.863, 6, 9, 12
AXS100$1.16$116.000%20.315%$92.431, 4, 7, 10
BP100$2.40$240.000%20.315%$191.243, 6, 9, 12
GOOGL10$0.00$0.0010%20.315%$0.00
IBM25$5.20$130.0010%20.315%$93.233, 6, 9, 12
JNJ50$3.00$150.0010%20.315%$107.573, 6, 9, 12
KMI100$1.92$192.0010%0%$172.80NISA2, 5, 8, 11
MOAT100$0.42$41.6010%0%$37.44NISA12,
POT100$1.52$152.0015%20.315%$102.952, 5, 8, 11
TRV50$2.44$122.0010%20.315%$87.491, 4, 7, 10
UL100$1.28$127.600%0%$127.60NISA3, 6, 9, 12
$1,876.80$1,484.19

2015/06/07

TRVを購入

The Travelers Companies (TRV) を約100ドルで50株購入しました。TRVはAIGが経営危機に陥った後、Dow Jones Industrial Average の構成銘柄になった米国を代表する損害保険会社です。100ドルだとP/E 約10倍・P/B 約1.3倍となります。


現状、保険会社としては、TRV以外にAIGとAXSにも投資しています。AIGやAXSは北米を主力としつつ欧州やアジアでも積極的に事業展開しています。一方、TRVは米国にフォーカスしており、実際、2014年度の収入保険料の91.7%を米国が占めています。

損害保険会社は自然災害リスクの影響を避けるため、AIGやAXSのように地域を分散させる戦略をとることが多いです。ただ、世界の保険市場の中で米国は最大規模であり、かつ私の見立てでは収益性も高い市場なので、米国事業に注力するというTRVの戦略自体は悪くは思いません。

(TRV、2014年度Annual Reportより引用)


こちらの図はTRVのOperating ROEの推移です。2005年から2015年第一四半期までの通算では年率13.4%だそうです。細かく計算したわけではないですが、水準としては10年国債金利+1000bp (10%point) ぐらいでしょうか。

米国で自然災害が多く発生した2011年には保険引受損失が発生していますが、資産運用を含めたOperating ROEはプラスになっている点が好印象です。

(TRV、2015Q1決算プレゼンテーション資料より引用)


日本企業では経営方針を企業価値拡大といった表現でまとめていることが多いと思います。企業価値拡大というと聞こえはいいのですが、私としては、極端に言えば企業の規模はどうでもよく、一株あたりの企業価値を重視しています。

TRVの経営戦略では、BPS(一株純資産)の成長が最終的な目標に据えられております。

(TRV、2015Q1決算プレゼンテーション資料より引用)


こちらはEPS、BPS、FCF per shareの推移です。TRVは自社株買いを積極的に行っており、期中平均株式数は 2005年度713M → 2104年度343M と10年で半減しています。企業規模(トップラインやボトムライン)は正直あまり増えていませんが、一株指標は着実に成長しています。今後も、安定的にEPSやBPSを伸ばす経営を行ってもらいたいです。



現在の保有株と年間予想配当金はこちらの通りです。
税引後の予想配当金 (Net Est. Div.) はJNJ購入時と比べ7.5%増加しました。

#Est. Div. / shareEst. Div.Fore. TaxDome. TaxNet Est. Div.Note
1349120$4.13$495.600%20.315%$394.92
ABX300$0.20$60.0015%20.315%$40.64
AIG100$0.50$50.0010%20.315%$35.86
AXS100$1.16$116.000%20.315%$92.43
BP100$2.40$240.000%20.315%$191.24
GOOGL10$0.00$0.0010%20.315%$0.00
IBM25$5.20$130.0010%20.315%$93.23
JNJ50$3.00$150.0010%20.315%$107.57
KMI100$1.92$192.0010%0%$172.80NISA
MOAT100$0.42$41.6010%0%$37.44NISA
PM50$4.00$200.000%20.315%$159.37
POT100$1.52$152.0015%20.315%$102.95
TRV50$2.44$122.0010%20.315%$87.49
UL100$1.28$127.600%0%$127.60NISA
$2,076.80$1,643.56

2015/06/06

2015年5月の配当金収入


5月はPOT、KMIから配当を受け取りました。

銘柄税引き前配当外国税所得税地方税税引き後配当
POT4,5086765861913,055
KMI5,682568005,114
合計10,1901,2445861918,169

POT、KMIともに増配しており、税引後配当金は前四半期(2月:7,510円)対比で8.8%ほど増加しています。

POT: $0.35/share → $0.38/share
KMI: $0.45/share → $0.48/share


米国が利上げに動いていることもあり、一ドル120円程度で安定していたドル円レートが、一気に125円まで上昇しました。

今のところ財政懸念で円が売られているという感じはしません。ただ、日銀が出口戦略を検討する段になれば、日銀以外に国債の買い手がいないことが如実になり、日銀はやむなく国債買い入れを継続、そして円はその価値を大きく失うことになるのではないかと思います。