2018/03/30

健康保険の自己負担、更に増える可能性

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医療費については、通常、健康保険から7割を給付し、自己負担は残りの3割となります。ところが、この自己負担が引き上げられるようです。

人口減なら患者負担増 医療給付で新制度案 自民小委が提言
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2858637026032018PP8000/

「老人切り捨て」や「弱者切り捨て」と批判されそうですが、今回の提言には賛成です。

理由は二つあります。第一に、日本の厳しい財政を踏まえると、医療や介護といった社会保障の削減はやむを得ないと考えています。税収は50兆円規模である一方、社会保障費は年に1兆円ずつ増加しており、医療に湯水のごとく税金を使える状況ではありません。

第二に、健康保険については、財政的な観点のほかにも、公平性の観点でも問題がありますが、今回の提言は不公平さを是正する方向に働くと考えています。健康保険の保険料は所得の一定割合(ただし金額上限あり)である一方、給付は所得によらないため、低所得者には有利で高所得者に不利な制度となっています。このため、安易な保険料の引き上げにより制度を肥大化させるのではなく、自己負担の引き上げ(給付の削減)によりの制度を簡素化することで不公平さを是正していくべきと考えています。