投資先のAXS(AXIS Capital)がPRE(Partner Re)との合併計画を発表しました。
PREは大手の再保険会社で、AXS同様、本社はバミューダにあります。
以下のスライドは、AXSが発表した投資家向けプレゼンテーション資料からの引用です。
私は保険会社への投資にあたっては、一株純資産+累計配当金の成長率を重視しています。
2002年以降、AXS・PREのいずれも約13%の成長率を達成しております。私としては満足できる水準です。
仮に合併すると、損害保険の再保険では世界5位の規模になる見通しです。
経費節減の面では一定メリットが期待できるのではと思います。
保険料ベースでAXSは元受保険と再保険がほぼ半々でしたが、PREは再保険専業なので、合併後の新会社は4分の3ほどが再保険になります。
ここ数年、世界的に再保険の料率が低下しており、元受保険事業と比べ再保険事業の収益性が低下しているため、AXS単体より合併会社のほうが利益率は低下してしまうのでないかとも思います。
元々、AXSに投資をした際には以下の点を重視していました。
(http://dividend-life.blogspot.jp/2014/06/axs.html)
Pros
・ 元受保険・再保険をマルチラインで引き受けており、業績は比較的安定している
・ 自社株買いや配当など株主還元に積極的
・ 現在の株価はPBR1倍割れの水準
・ ベータ値が比較的低い (Google Financeでは0.74)
Cons
・ 再保険マーケットにおける料率低下
・ 低金利による資産運用収益の低迷
上記の視点から合併後の新会社への投資を考えてみると、
Prosのうち、最初の1点目が弱まる一方、Consの1点目の影響をより強く受けることになります。
合併により規模の経済が働く点やマーケットシェアが高くなる点はポジティブにとらえていますが、再保険事業のウエイトが高まる点はネガティブにとらえています。
AXSについては売却も視野にウォッチしたいと思います。