ソニー銀行の会員向けサービス「Club S」が優秀という事に気づきました。
振込手数料無料など幅広いサービスが提供されていますが、注目しているのは、「デビットカード利用額の2%がキャッシュバック」されるというものです。
1.投資信託の残高が1000万円以上あれば2%キャッシュバック
Club Sでは、シルバー、ゴールド、プラチナとランクが3つあり、それぞれデビットカードのキャッシュバック率が変わります。
ランクの認定条件とキャッシュバック率は以下の通りです。(2017/11/10現在)
シルバー: 総残高(円預金も含む)が300万円以上等、1%キャッシュバック
ゴールド: 外貨預金+投資信託の残高が500万円以上、1.5%キャッシュバック
プラチナ: 外貨預金+投資信託の残高が1000万円以上、2%キャッシュバック
外貨預金の残高と投資信託の残高が合計で1000万円以上あれば、プラチナにランクされ、デビットカードの利用額の2%がキャッシュバックされるという仕組みです。クレジットカードの利用額をキャッシュバックやポイントで還元するサービスはいくつもありますが、還元率は0.5%~1%が多く、キャッシュバック率2%は業界トップクラスだと思います。
ソニー銀行の外貨預金は、外貨決済に使うことができるなどのメリットもあります。ただし、資産運用の手段としては外貨預金よりも投資信託の方が効率的だと思いますので、個人的には投資信託で残高1000万円以上を目指したいところです。
2.対象の投資信託にはニッセイの低コストインデックスファンドがある
通常、この手のキャッシュバックには罠があります。例えば、手数料の高い金融商品を買うことで、その手数料の一部がキャッシュバックされるという仕組みです。ただし、ソニー銀行のClub Sは違います。
対象の投資信託には、「ニッセイ日経平均インデックスファンド」や「ニッセイ外国株式インデックスファンド」があります。いずれも、信託報酬は0.2%ほどで、業界最低水準です(リンク)。
なお、ソニー銀行では、他の証券会社からの投資信託の移管も受け入れているため、既に他の証券会社で投資信託を保有している場合でも、ソニー銀行が取り扱いしている投資信託であれば、移管することによりClub Sのランクの判定に使うことができます。
なお、ソニー銀行では、他の証券会社からの投資信託の移管も受け入れているため、既に他の証券会社で投資信託を保有している場合でも、ソニー銀行が取り扱いしている投資信託であれば、移管することによりClub Sのランクの判定に使うことができます。
3.Club Sのサービス、リスクは無いのか?
リスクが全くないわけではないと思います。想定されるリスクは、キャッシュバック率の引き下げなど、Club Sのサービス改悪(※)です。
ただし、Club Sのサービス改悪については、あくまでキャッシュバック目当てで投資信託を購入した場合にのみリスクと言えます。キャッシュバックの有無に関係なく投資信託で資産運用したいという投資家が、副産物として2%キャッシュバックを享受するという形であれば、仮にClub Sのサービス改悪があったとしても、ダメージは無いですから。
(※)投資信託の信託報酬は、前述の「ニッセイ日経平均インデックスファンド」や「ニッセイ外国株式インデックスファンド」であれば、年率0.2%ほどです。残高1000万円の0.2%というと2万円となので、キャッシュバック率2%であれば、デビットカードで年間100万円以上買い物をすると、信託報酬以上にキャッシュバックをすることになります。信託報酬には販売会社であるソニー銀行の取り分の他、資産運用会社や信託銀行の取り分も含まれます。デビットカードの取り扱いによる収入もありますが、キャッシュバック率2%は、ソニー銀行としては採算が取れない可能性もある大胆なサービスだと考えています。