2020/04/26

中国の大手ガス会社、China Gas(0384.HK)を買い増し

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24香港ドルで2000株買い増し!

  • China Gasは元々3000株持っていましたので、計5000株となりました。株価は長期的に右肩上がりで伸びています。中国株あるあるですが、10年前にこの会社の魅力に気付いていれば・・ものすごいことになってましたね。


安定高成長が魅力

  • 中国では大気汚染問題が深刻であり、その対策の一つとして石炭からガスへの燃料切り替え「Coal to Gas」が進みつつあります。ガス会社であるChina Gasも「Coal to Gas」の流れに乗って、China Gasの一株利益と配当は順調に成長中です。


バラ色の成長を続けるChina Gasのリスクとは?

  • 2019年度上半期決算資料でChina Gasの事業リスクを確認していきます。
  • Revenue(売上高)は2018年度対比で3.3%減少。主力事業のGas sales(ガス管で販売するガスの販売)は3.7%伸びていますが、LPG salesが33.7%減と急減しています。LPG salesもガスの販売量は伸びているのですが、ガスの単価が下がったため、売上高は減少しています。
  • Revenueは3.3%減少だった一方、Gross profitとEBIT、EPSはそれぞれ25.7%、25.0%、11.4%増加しています。ガスの販売価格が落ち込んでも、売上原価の減少が相殺し、利益は落ち込まない構造になっているのでしょうか。売上高と売上原価の関係等は詳細には開示されていないので確たることは言えませんが、単価下落で売上高が落ち込む局面においても、ガスの販売量が伸びれば利益も伸びたという実績は投資家目線では頼もしく感じます。


  • バランスシートの状況。ガス管の新規敷設など、新規投資のため借入も増えていますが、自己資本も増えているので健全性は維持できています。

  • 利益率が最も高いのはGas connectionです。これは新規開拓に伴う売上(ガス管を新たに接続する際に徴収する一時的な売上)なので、いくら人口の多い中国市場とはいえ、将来的にはGas connectionの売上は減少していくはずです。現状、売上に占めるGas connectionの割合は2割ほどなので問題ないですが、この割合がどんどん高まっていくようだと、いつか新規開拓が止まることでGas connectionの売上が急減し、会社全体の売上や利益も急減するというリスクがありそうです。
  • 利益率が最も低いのはLPG salesで、利益率はほぼゼロ%です。この売上が今後伸びるようだと会社として厳しいですが、そもそもLPG salesとはガス管の通ってない家庭や工場にガスボンベでガスを販売する仕組みで、日本でも徐々に姿を消しつつあります。このため、中国においてもLPG salesは徐々に事業規模が小さくなっていくと考えられ、LPG salesの利益率が低い点は大きなリスクではないと考えています。

  • 販売価格はタリフで決められており、今のところ安定して利益の出る水準に設定されています。将来に渡って現状の利益水準が確保できるかは中国政府次第なので、タリフの変動リスクは気になります。

  • Gas salesの販売量の構成比です。割合として最も大きいのがPipelines & Tradeで、その次がIndustrialとなっています。Pipelines & Tradeの売却先がどういう用と七日までは開示されていませんが、2018年度対比で販売量が1.1%と小幅ですが減少している点は気になります。また、Industrialについては当然景気変動で販売量が大きく増減する可能性あがあります。ガス会社というと景気に左右されない安定インフラというイメージですが、China Gasの場合は家庭向けのガス販売よりも工場向けのガス販売が多く、景気変動の影響を受けやすいという点は今後もリスク要素として認識しておきたいです。

  • 色々とリスクを検討しましたが、個人的にはガス価格のタリフが最大のリスクであると考えています。ここ10年の成長実績はバラ色なのですが、中国政府のタリフ設定という、企業にとってはコントロール不能なリスクもあります。更に買い増しするとしても、ポートフォリオに占める割合は5%程度を上限に考えたいです。