2019/11/16

AIGを売却

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業績低迷が続いているため売却

  • 日本ではあまり知名度がないかもしれませんが、AIGはニュージーランドのラグビーチーム「オールブラックス」のスポンサーになっていますので、最近テレビでAIGのロゴを見た方は多いと思います。AIGはリーマンショック前はグローバルでも最大級のグローバル保険会社として存在感がありました。しかし、サブプライムローンのCDS引き受け事業で巨額の損失を負ったため倒産しかけ、事業をリストラして今日に至っています。
  • そんなAIGですが、リーマンショックの傷も癒えた2014年に50ドルで100株購入しました。しかし、ここ数年業績が低迷しており回復の兆しがなかなか見えないため残念ですが55ドルで100株全て売却しました。

AIGの業績推移(売上高、当期純利益)

  • 売上高(赤線)が低下傾向にあり、なかなか下げ止まりません。2015年以降、利益がほとんど出ていないため、不採算事業の整理や不採算契約の削減を行うことは必要だと思いますが、縮小均衡に陥ってしまっているようにも見えます。
  • どの業界であっても、事業において一定尾固定費がかかりますので、規模(マーケットシェア)が大きい会社ほど有利です。縮小均衡が続くと固定費の負担が重くなり、さらに収益性が低下する悪循環となってしまいます。


AIGの業績推移(利益率)

  • 売上高当期純利益率(青線)とROE(赤線)の推移です。2012年から2014年は比較的良い状態でしたが、その後利益率の低下傾向が続いています。

AIGの業績推移(一株利益、配当)

  • リーマンショックでつぶれかけた2009年の損失がぶっ飛んでいますが、2015年以降はほぼ利益ゼロで推移しており、稼ぐ力が弱っていると考えています。

同じ保険会社でもTRVは堅調そのもの

  • TRV(トラベラーズ)は、一応NYダウ30銘柄なのですが、日本ではほとんど知られていない地味な会社です。ただし、その事業は堅調そのもので、投資家としては注目に値する存在だと考えています。
  • TRVの業績ですが、売上高(赤線)はほぼ横ばい、当期純利益(黄線)はやや減少傾向ですが、発行済み株式数(青)がものすごい勢いで減少しており、一株当たりの価値は高まっています。

  • 利益率の推移。金利が低下傾向にあるため、資産運用で利益を出しづらく、やや利益率は低下傾向にありますが、それでも10%程度のROE(赤線)を安定して出しており、安心して投資できます。

  • EPS、DPSともに増加傾向にあります。2011年や2017年はEPSが落ち込んでいますが、これはTRVが事業展開している米国で災害が多かったことが主要因であり、景気サイクルの影響とは分散が効いていることになります。ポートフォリオ分散という面においても、TRVは頼もしい投資先ですね。