日本株はじめました
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日本企業が変わりつつある
- 従来、日本企業では経営者は従業員の代表として、従業員の雇用確保を最優先に経営しているという実態がありました。ところがここ数年、大企業を中心に株主目線の経営が浸透しつつあるように感じています。
- 日本企業の意識が変わった象徴として「リストラ」に注目しています。かつて日本企業では、リストラは企業が倒産しかけた際に最終手段として実施するものでした。倒産しかけた日産をルノーが救済することとなり、コストカッターとの異名を持つカルロス・ゴーンが大胆なリストラ策を断行したことが典型的な例です。ところがここ一年ほど倒産しかけるどころか、年に1千億円~1兆円規模の利益を出しているにも関わらず、収益性向上を目的としたリストラを実施する企業が増えています。2019年に大規模なリストラ策(人員削減・配置転換)を発表した、メガバンク3行、損害保険ジャパン、富士通などがその例です。
- 中小規模の企業では、まだまだ株主目線の経営が浸透していないと感じていますが、一部の大企業については、株主目線の経営により株主資本利益率(ROE)を高めるという、真っ当な経営が始まりつつあります。これまで日本株は避けてきましたが、この変化を投資チャンスと考え、本格的に日本株投資を開始しました。
注目株その1:JR東日本
- JR東日本は首都圏における主要路線と主要駅の不動産を抑えており顧客のグリップ力はあらゆる日本企業の中で最強クラスだと考えています。都内勤務の方ならご存知だと思いますが、朝夕の通勤電車はものすごい混雑です。顧客満足度は決して高くないと思いますが、それでも鉄道の利用者は減りません。なぜならば、代替手段となる交通手段がないからです。自家用車や自転車は会社に駐車不可能。バスでは家から会社まで時間がかかりすぎる。タクシーは高すぎる。そうなると嫌でも最寄りの鉄道を使わざるを得ません。これほどまでに顧客のグリップ力が強い企業はあまりないと思います。
- JR東日本の今後の事業環境について考えると、日本の人口減少という避けて通れないマイナス要素がある一方、国鉄時代に大量採用した高齢社員が今後続々と退職し人件費の負担が軽くなるというプラス要素も見込まれます。ROEは10%程度で決して高くはないですが、大地震でも起こらない限りは安定して10%のROEを出せると考えれば、一定の投資魅力があると考えています。
注目株その2:総合商社
- 総合商社は売買仲介から事業投資へ業態を変化させ進化してきましたが、個々の事業投資は小さめで、中小企業の寄せ集めのような組織となっています。JR東日本のように圧倒的な競争優位がある訳ではないのですが、一方で、中小企業と比べると株主目線の経営が徹底されており、10~20%程度の比較的高いROEを達成している一方、EPSやBPS対比で株価が割安という魅力があります。