先日、金融庁が、積立NISAの対象商品を発表しました(リンク)。
全て投資信託ですが、全部で92本もあります。92本もあると、どれに投資して良いのか迷ってしまいますよね。そこで、積立NISAの投資先をどうやって決めればいいのか、考えをまとめてみました。
1.投資先の資産クラスを決める
積立NISAの対象商品92本は、以下の(1)~(6)に分類できます。積立NISAの対象商品は株式型の投資信託が中心で(1)~(5)は株式にのみ投資します。一方、債券に投資する商品は(6)のバランス型の一部です。
(1)日本株式
(2)米国株式
(3)先進国株式
(4)新興国株式
(5)全世界株式
(6)バランス型
一般に、安定性は株式よりも債券、期待リターンは債券よりも株式が優れています。このため長期になればなるほど債券より株式が有利になります。
以下は、1970年~2015年の実績に基づく、資産クラス別のリスクとリターンの分布です。上にあるほどリターンが高く、右にあるほどリスクが大きいことになります。ただし、リスクは1年間におけるものです。10年や20年といった長期の運用では、上下の動きが相殺されることにより、リターンに対するリスクは低減します。
(出所:http://www.smbc.co.jp/kojin/toushin/guide/step1/index06.html)
積立NISAは非課税期間が20年と、長期での運用を前提とした制度なので、債券を含むバランス型ではなく、株式型の投資信託(1)~(5)から選べば良いと思います。
無難にいくなら、株式に時価総額比例で分散投資することが考えられます。現在なら、日本8%、先進国(日本除く)82%、新興国10%の割合で投資すると、時価総額比例となります。
ただし、私の場合、日本株式は選好していないので、日本株以外の株式に時価総額比例で投資したいです。
2.投資商品を決める
投資信託の成績は「運用利回り-信託報酬(運用コスト)」で決まります。このため、基本的には、信託報酬が最も低い投資信託を選べばOKです。
各資産クラスで最も信託報酬が低い投資信託は以下の通りです(2017年10月20日現在)。
私の場合、日本株以外の株式に時価総額比例で投資可能な、野村つみたて外国株投信を選ぶ予定です。
(1)日本株式
投資信託:三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド
運用会社:三井住友アセットマネジメント
信託報酬:年0.1728%
(2)米国株式
投資信託:楽天・全米株式 インデックス・ファンド
運用会社:楽天投信投資顧問
信託報酬:年0.1696%(うち、VTIの信託報酬:年0.04%)
(3)先進国株式
投資信託:eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
運用会社:三菱UFJ国際投信
信託報酬:年0.2052%
(4)新興国株式
投資信託:eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
運用会社:三菱UFJ国際投信
信託報酬:年0.3672%
(5)全世界株式
投資信託:野村つみたて外国株投信 ※先進国(日本除く)および新興国の株式
運用会社:野村アセットマネジメント
信託報酬:年0.2052%
3.あとは、ひたすら積み立てを継続
継続は力なりです。がんばって積立を続けましょう。特に、積立NISAは税制優遇を最大限活かすためにも継続が重要です。ただし、株価に上下はつきものなので、ついつい、後悔することや、積み立てを止めてしまいそうになることもあると思います。そんな時は次のように考えると良いと思います。
「株価が下がったときは、これから安く買えると喜ぶ」
「株価が上がったときは、保有株が値上がりしたと喜ぶ」
積立NISA、実は、投資信託の選びはそれほど難しくありません。一番難しいことは、積み立てを継続することです。お互い頑張りましょう!